中野裕之監督が『SFサムライ・フィクション』『SFステレオ・フューチャー』に続いてお届けするSFシリーズ第3弾。今回は彼がプロデュースしての短編映画集で、中野監督の『Return』『仲良きことは良き事かな』のほか、ミュージシャンのピエール瀧『県道スター』や俳優の安藤政信『アダージェット』、芹澤康久『ハナとオジサン』と、個性豊かな面々が監督を担当し、内容もコミカルなものからシリアスものまで幅広い。キャストも麻生久美子にシティボーイズ、ゲッツ板谷など、これまた個性豊か。
全体的にお仲間のお遊び的ムードが濃厚だが、そもそもハッピーなものを尊しとする中野ワールドなだけに、目くじらを立てても仕方がない。むしろ、この中から今後もっと本格的に映像演出をめざす者が出てきて新たな波を築き得るようなことにでもなれば、という可能性をのんびりと待ちたい気分ではある。(的田也寸志)
なんか枠でくくりたいけど分かんない。