爪を伸ばす
今度は白いマニキュア塗って
イヤホンから全身に響く音楽は私を震撼させる。
今目の前に広がってるのは無数のネオンじゃなくて
終わりが見えない田んぼの風景
遠くには山が見えて、ぽつぽつと敷かれた道路にはたまに車が走る。
私はその車の後部席に座っていて
ラジオから流れる曲を遠くで聞きながら
閉塞感漂う見飽きた田舎の風景を流れ見る。
少しでも遠くに行ければいいな、って思う。
今日だけでいいから夜には戻ってくるから少しでも遠くに行きたい。
ラジオからは流行の曲が流れてそれは少し私の心に届く
そのうち湖が見える。
大きい湖
その前を１時間に１本しかない小さい電車が走る。
少し曇ってるけど、いい天気。
いつか私はこの街を出よう。
ここに居たら私は窒息してしまう。
