今日も学校へ

misamiso2006-12-05


さっきまで映画見てた

リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]

リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]

リリイ・シュシュのすべてを見た。まだ2回目。
この映画を見ると私は中学生の頃を思い出す。
観ながら、私は星野になり、津田詩織になり、フィリアになり、久野になる。
映画はネット上のHPの掲示板でのやりとりを含めながら進んでゆく。
ドビュッシーアラベスクが何度も流れながら進んでゆく。
掲示板での書き込みは続く。
フィリア<<薄暗い部屋の中で いつも膝を抱えていた。>>
    <<思い出すのはそのことだけ。>>

沖縄の離島に、アラグスクという島がある。それは神の国と呼ばれている。

    <<膝を抱えていた。 
      テレビも見ずに
      音楽も聴かずに>> <<と リリイは言う。>><<あの日を境に、世界は灰色になった。今僕たちを取り囲む世界はマトリックス(笑)>><<死のうと思いました。何度も、何度も>><<でもできなかった>><<堕ちる、堕ちる、堕ちる、   永遠のループを>><<誰かここから連れ出して!>>

中学校の合唱コンクール
私は”青葉の歌”の伴奏をした。私は青葉の歌が嫌いになった。
本番、何故か分かんないけど私は指揮してる宮本君を見ずに皆でいつも練習してたスピードも無視して
勝手にスピード上げて弾いた。

使ってない教室で音楽の先生と二人で練習したりしてる時に栗橋君がいきなりドア開けて
『好きだよ!』と言って去った。
体育館のピアノで放課後一人弾いてる時副会長のあっちゃんに『うるさいから止めて』と言われた。
生徒会長の男。クラスの中心。
ホワイトデーには飴がたくさん詰まってるお洒落な箱を貰った。
飴はがちがちに固まって何年間か終われた。 
同じ人にハラグロイと笑われた。 クサイと笑われた。 何もしなくても笑われた。<<僕は大きく息をしてみる >><<声に出してみる   呼吸>>
この映画の感じは私の中学生活そのものだ。
詳細は違うにしても。
どんどん何かがずれてくけれど学校の先生はそんなことに気付かない。


校庭が歪んで見えた

白い体操着が見えた

  カラスが低く空 飛んだ 黒い羽を

少しだけ分けてください

  空に伸びた階段

そこまで手が届かない


夕暮れの空はあかく

みんなの視線 冷たく

  そして大きな石が

  空から落ちてきて 

 あたしを押しつぶす<<だから飛べない翼を捨てたら私は舞い上がろう>>

思い出すだけで、私はあれからもうたくさん歳をとった。
もうあんな世界にはいないし広い世界も知ったしあの頃の自分のように繊細で必死じゃなくて
あきらめることも覚えた。
何が成長したのかは分からないけれど、そこに意味もなにもないけど
出口は無いと思ってたけど、それはあった。